♛Queens lab.

生きることって楽しいを見つけることじゃない?

海外ドラマ コール・ザ・ミッドワイフ(後編)

画像はwww.amazon.co.jpより引用

コール・ザ・ミッドワイフ ロンドン助産婦物語

Hulu、amazon、U-nextなどで

試聴できます(2022,7現在)

字幕版

 

MIDWIFE

mid はwithと同じ意味。

wifeは女性を表しています。

女性とともにと言う意味です。

 

前編では時代背景や

登場人物について紹介しましたが

後編では

ドラマが持つ社会的な部分についても

書いていきたいと思います。

 

赤ちゃんはリアルです

BBCの医療ドラマでは

手術のシーンなども

リアルに描かれています。

全部がそうなのかはわかりませんが

それがこのドラマ。

苦手な方も多いと思いますが

私は割と平気です。

お化けはダメ~!

 

コール・ザ・ミッドワイフでは

当然出産シーンも多いです。

”可愛い女の子ですよ~”って

髪の毛ぼうぼうで目もパッチリ。

そんな赤ちゃんが出てくるドラマも多いです。

だけど、これは違う。

生まれそうな妊婦さんを連れてきて

それを待って撮った?

そう思ってしまうほどのリアルさは

生後10日以内の赤ちゃん俳優だからです。

 

赤ちゃん俳優の層の厚さにびっくり。

生まれたてっぽいメイクを施して

さすがに演技はしませんが

取り合えず泣いてみたりなんかして。

 

勿論、出演は100%親の意志。

イイ記念だから?

イイお小遣いになるから?

ドラマと言う芸術への貢献?

赤ちゃんって衛生面とか

扱いには注意を払いますが

それほどヤワではないのかもしれません。

 

前編の時代背景に書きましたが

サリドマイドの薬害で

様々な障害を持って

誕生したbabyたちがいます。

まさか、そこまで探して?

それは特殊メイクだそうです。

 

そして、本物の赤ちゃんが

登場するのは本番だけで

リハーサルはダミーです。

 

beautiful baby 

赤ちゃんが生まれると

ナースたちが必ず言うのが、

beautiful baby

beautiful babyboy(girl)

prettyとかcuteじゃなく

beautiful

ビジュアル的な美しさだけではなく

尊さを含んだ意味を込めて

そんなふうに表現するのかもしれません。

 

子供への思い

子供の取り違え

高校時代の友人同士が産院でばったり、

隣同士になり

ほぼ同時に同じ性別の子供を出産。

 

当時から取り違えが無いように

ネームバンドをつけるのですが

それをする前のボヤ騒ぎがもとで

取り違えて渡されてしまいます。

 

その一人に重度の疾病が見つかり

最初にあざで気づき

取り違えが発覚します。

 

取り違えられた実の子が

病気と知った父親は

いまさらそんなことを言われても!

 

自分の子が病気だと思っていた父親は

実の子が健康でよかったといいます。

 

でも母親たちは違いました。

 

数日でも我が子として育てた子を

渡したくない。

例え病気だったとしても

実の子を育てたい。

 

母性と父性の違いは

飽くまでもドラマのストーリーで

絶対的な違いではありませんし

どう受け取るかはその人次第です。

ドラマではありますが

親としての気持ちを改めて感じます。

 

我が子ではない子供

基本的には

その子供の父親を知っているのは

母親だけです。

基本的には。

 

身体的特徴は似ている場合も

そうでない場合もあるので

血液型やDNAで証明する以外は

わわかりません。

見た目でわかってしまうのが人種。

 

妻は出産に不安を覚えます。

もしかしたらと言う心当たりが有るから。

白人同士の親から生まれたのは

アフリカ系の子供でした。

 

夫は晩婚で妻を大切にしていました。

肌の色を見て・・・

躊躇せずにすべてを受け入れます。

 

もう一組は船員と妻。

夫が戻る前に産んで里子に出すつもりが

予定外の帰宅で波乱が起きます。

長期間家にいなかったのですから、

夫には察しがつきます。

 

夫は怒り心頭で、

居合わせたシスターにも

取り付く島が有りません。

 

ナースが間に合わず

ひとりで産んだ妻。

産声を上げないその子を

蘇生させるよう尽力する夫。

女の子二人の後に生まれたのは

待望の男の子。

再び航海に出る夫は

「4人で帰りを待っててくれ」と。

 

少子化と罪

少子化が問題になっています。

子供を持たなければいけない。

複数を育てなければいけないなんて

ナンセンスです。

 

子供が嫌いだって、別にかまわない。

子育てと仕事や自由を

天秤にかけても構わないと思う。

 

子供は、わが子は可愛いけれど

それはほんのミリで、

大変な事は山ほどあります。

 

子供一人にかかる費用って

2000万円超といわれていますが

老後資金と同じくらい。

 

一番問題なのは

ニュースになるような事件。

ひとりで産んで、そして捨てる。

母親はたいてい見つかり逮捕されます。

 

実はそれは母体にとっても

危険な事です。

出産後の処置を誤ると

感染症などを起こし

命の危険にさらされることも。

 

その女性に対する批判の声を

耳にすることが多いのですが

生物学上の父親については

ほぼ言及されません。

彼の罪の重さも同じなのではないでしょうか。

 

ストーリーの中で

妊娠した少女たちが暮らす施設が有ります。

郊外の施設で出産し里子に。

そんな制度の是非は別として

罪を犯す母親を救い

すぐに消えてしまう命を救う。

 

育てられない人と育てたい人。

少子化のストッパーとまではいきませんが

女性を救う事にはなると思います。

 

今の日本の病院で

産んだ子を里子に出したいと言ったら

どうなるのでしょう?

病院側から批判的な目で

見られるのでしょうか。

 

何言ってるの!かわいいわが子を!

そう思った方も多いと思います。

それは自分が幸せだからです。

 

事情が有って育てられない時

それを受け入れる受け皿の制度化も

重要だと思います。

ドラマの中では

そんな女性に対しても

温かい手を差し伸べています。

 

ヒューマンドラマ

人の生き死にや病気。

失業や貧困、社会的弱者。

重いテーマもあります。

 

ユーモアのある会話や

ファッションなど

楽しめる部分もあります。

 

世相を反映するような出来事や

戦後の復興期だからこその

時代の移り変わり。

 

それぞれの見方で

楽しめるドラマだと思います。