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生きることって楽しいを見つけることじゃない?

イル・ボスティーノ(洋画) 詩人と詩人になりたかった男の物語

イル・ボスティーノ デジタル・リマスター版

 

Amazonprimevideo字幕版で
2025年11月視聴
1時間47分

原題 Il Postino(郵便屋さん)

南イタリアの小さな町が舞台です。

時代設定は1950年代。

チリの詩人パブロ・ネルーダが

亡命してやってきたという史実に

基づいたフィクションです。

1994年製作

詩人になりたかった男

母を亡くし父と二人暮らしのマリオは

漁師のあとを継ぐことを嫌っていた。

アメリカに行った友人からの絵葉書を

目を輝かせながら見せる彼に

父親は言います。

アメリカでも日本でもどこでもいいから

とにかく働けと。

 

配達員募集の張り紙を見つけドアをたたく。

「字は読めるか」

「読み書きはできます。遅いけど」

 

詩人

世界的に有名な詩人は

共産党員であることで

思想犯として国を追われる。

 

チリからイタリアにやってきた、

パブロ・ネルーダへの歓迎ぶりは

映画館のニュースで上映されていた。

 

町から少し離れた小高い丘の

彼の家まで郵便物を届けるのが

マリオの仕事だった。

 

郵便局員の給料は安いが

チップでいくらかは稼げる。

ただマリオの届け先は

パブロの家だけだったので

チップはあまり期待できなかった。

 

詩人との出会いが彼の人生を変えた

共産党員でもある郵便局長のジョルジュも

パブロには興味津々。

郵便物の差出人は全部女性からの

ファンレターだった。

見た目はヒッチコックみたいな

おっさんですが

妻のことをアモールと呼ぶ。

※日本ではアモーレが一般的ですが

字幕はアモールでした。

 

普通の人だけど話すと詩人ってわかる。

存在感があるから話すと気後れしてしまう。
だけど友達になったんだ(これ盛ってます)

 

最初は郵便物を届けるだけだったが

彼の本を買い詩を読むようになった。

サインをしてもらったけど

マリオへって書いてくれなかった。

休日にナポリへ行って

女の子たちに見せたかったのに。

お~い!

 

郵便局長は詩作の邪魔をするなって

マリオに言いますが

共産党員は人民を愛するというのが

マリオの持論。

 

パブロはマリオに詩の手ほどきをしてくれる。

「空が泣く」雨が降っていることを

こういう風に表現するのが隠喩

パブロの一説

「理髪店のにおいにむせぶ」の意味を聞くと

詩の言葉は別の言い方には置き換えられない
詩を説明したら陳腐になる。

どんな説明より詩が示す感情を体験することだ。
詩を感じようとすればわかる。

 

マリオは詩人になりたかった。

詩人になったら・・・

俺でも女性に愛してもらえる。

お~い!

 

ベアトリーチェ

叔母が経営する食堂で働く

ベアトリーチェに恋をしたマリオ。

彼女に送る詩を書いてほしいとパブロに頼む。

お~い!

 

マリオが送った詩を見つけた叔母は

字が読めないので牧師に読んでもらう。

そのはしたない言い回しに

叔母は激怒し

パブロの家まで抗議に行く。

 

マリオの言い分

本を与え言葉の使い道を教えてくれた。

恋したのはあなたのせいだ。

パブロには自分を助ける責任がある。

 

叔母が激怒した詩は

パブロが妻に送った詩を

盗作したもの。

つまりすべての責任は彼にあるという論法。

お~い!

 

共産党員は子供を食べる

結婚の立会人は

ベアトリーチェを見た時から

すでにパブロにお願いしていた。

共産党員の立会人はダメという牧師。

ロシアの共産党員は子供を食べる。

だからパブロには子供がいないんだ。

こんなことがまことしやかに

言われていた時代。

 

結婚式の立会人は

約束通りパブロが引き受けてくれた。

 

別れの時

チリの情勢が変わり

パブロは帰国することになった。

イタリアで過ごした日々を語った、

インタビューでも

島の人たちのことには触れられていなかった。

「エサを食べた鳥は飛び去る」
おばさんの口癖。
都合のいい時だけで後は忘れてしまう。

本当は一番がっかりしたのはマリオだけれど

詩人は他人の事は語らないと

彼をかばう。

 

それから・・・

選挙運動では

民主党員のコジモが

島に水道を弾く公約を掲げ

作業員たちの食事のために

ベアトリーチェの食堂と契約する。

マリオはいつもの出まかせだと

反対する。

作業員たちの食事の用意で

マリオも調理場で手伝いをする。

郵便配達の仕事もなくなって

無職になってしまったし。

 

結局民主党が勝利すると

コジモはさっさと工事から撤退してしまう。

勿論食堂には作業員は来ない。

 

マリオが残したもの

5年がたったある日

パブロと妻マチルデが食堂を訪れる。

そこにいた男の子に名前を聞くと

パブリート。

パブロに由来した名前だった。

 

パブロが住んでいた家には

録音機が残されていた。

※カセットテープのようなもの。

 

パブロが友人たちへのメッセージを

それに録音し

マリオに「この島の美しいものは」

そう聞いた時、

とっさに答えたのが

「ベアトリーチェ」

そんな答えしかできなかったマリオは

その録音機に、

海の音、風の音、島の自然の音を

録音した。

いつか、パブロに送るために。

 

マリオは水道工事の中断に怒りを覚え

共産党員としてナポリの集会に出かけた。

 

マリオは彼が名付けたパブリートを

抱くことはできなかった。

 

ベアトリーチェはこのテープを

パブロに送ることをためらった。

マリオの声が録音されているテープを。

マリオは息子が生まれる前に

集会の混乱で命を落とした。

 

マリオを役を演じたマッシモ・トロイージは

心臓に持病を抱えて撮影に参加し、

撮影終了からわずか12時間後に

41歳の若さで亡くなり

この作品が彼のが遺作になりました。

 

それが映画の切ないエンディングと

重ね合わさって・・・・

なんだかじ~んとしてしまいます。