画像はイメージです
老人ホーム
お年寄りの介護施設をひっくるめて
老人ホームって言いますが
ひとくくりに老人ホームと言っても
いろいろなタイプがあります。
まず、大きな違いは
民営か公営か。
その1番の違いは費用と入居までの期間です。
公営の方が費用は抑えられますが
入居までの順番待ちは
果てしなく長くかかります。
長くと言うのは数年という単位です。
どの施設もそれぞれの違いや特色が有りますが
ご参考までに私たちが選んだ施設について
書きたいと思います。
候補を絞る
数年待つのは不可能だったので
民営の施設一択で探しました。
1番の条件は場所。
同じ区内の徒歩圏内。
介護付きなので
毎日面会に行く必要はありませんが
毎日行ける場所を選んだのには
理由があります。
自分の意思で入居を決め、
精神的に自立している場合や
認知が進み、よく解っていない場合は
時々訪問するだけでもいいと思いますが
母はその中間。
甘えん坊で寂しがりやです。
今朝も職員が手一杯で
朝食後すぐに部屋まで送ってもらえなくて
9時過ぎに行った時、まだ食堂にいました。
(現在車いすで、自分で移動ができません)
食堂にはテレビを見ている人も数人いましたが
同じテーブルの人が
みんな部屋に帰ってしまったので
半べそ状態。
お喋りしたりという交流はありません。
費用
私たちが選んだ施設は
いくつかの支払い方法があります。
入居一時金が0対1対2の3種類。
それが少額なほど月々の固定費は
逆に高くなります。
それとは別に介護認定の
介護度に応じて別途費用が発生します。
※介護度が高いほど料金も高くなる。
入所時には3であっても
その後老化が進んで4になれば
その金額も変更されます。
入居一時金は5年で償却します。
※利用している施設の場合
一時金を支払い入居した後で
やはり家で看たいとか
病状悪化で入院して退院の見込みが無いなど
退所する場合など
償却期間内なら日割りで返金してもらえます。
母の場合はそれとは別に
オムツ代や褥瘡(床ずれ)の治療用の
特殊なガーゼ、
かぶれにくく剥がれにくいテープなどの
自己負担費用がかかります。
(Amazonで)
※皮膚科の病院を変えたら
ガーゼ、テープは治療費で
賄えることになりました。
通院や治療
大抵の施設では何人かの人が
往診してもらっているので
そこを紹介して貰えば良いと思います。
往診に関しては個人的なことなので
こちらも、別途費用がかかります。
かかりつけ医にお願いしたい場合は
自分で往診を手配したり
家族が付き添って通院しますが
ホームの看護師さんと
情報を共有する形になります。
施設には専属の看護師さんがいて
治療が必要な場合の処置もしてくれます。
母の場合は重篤な褥瘡(床ずれ)のため
毎日、洗浄と薬の塗布が必要ですが
これは介護に含まれています。
その施設により異なりますが
持病の種類によっては
入所できないこともあるので
確認が必要です。
入院していた時は治療の妨げになる場合
拘束してもいいという同意書を書かされました。
点滴を抜いてしまったり、
傷に触ってしまったり、
ベットから降りてしまわないように
ミトンのようなものをはめたり
手首をベッドガードに固定したり。
ホームでは虐待になるので
(治療する場ではないので)
拘束は一斉しないということです。
入浴と洗濯物
ここの施設は週2回の入浴デー。
母は、毎日シャワー派だったので
本当は毎日入りたいと思います。
洗濯物はその時持って行って
洗って乾燥機をかけて返却してくれます。
服やパジャマなどは
洗濯のローテーションに合わせて
5~7組あればいいのですが
毎日着替えないなら
もう少し少なくても大丈夫。
一応、服には(靴下も)記名するように
言われていますが
一人分ずつ洗っているようなので
今のところ紛失したり
他の人の衣類が混ざっていた事は有りません。
室内の設備
ここの施設は個室のみで間取りは全部同じ。
料金も同じです。
施設によっては夫婦で入居できる部屋も
あるようです。
ベット、布団と枕、洗面台、
トイレ、エアコン
クロゼットの設備があります。
クロゼットだけで足りない場合は
それぞれチェストや
テーブル、テレビなどを持ち込むことが
できます。
小型の冷蔵庫もOKです。
コンセントはたくさんあります。
ネット環境が無いので
自身でWi-Fiを用意すれば
VODも見られます。
ちなみにゴミ箱は備え付け。
ティッシュペーパーとトイレットペーパーは
固定費に含まれています。
外観
ぱっと見はマンションのようです。
入り口には自動ドアが有りますが
ロビーへ行く扉は
スタッフに開けてもらいます。
1Fからのエレベーターは
普通に乗ることができますが
他の階から乗る時は
スタッフが暗証番号を押さないと
呼べないようになっています。
階段室の扉も同様です。
入所者が勝手にエレベーターに乗ったり
外に出たりできないように
セキュリティーは万全になっています。
食事
一日三食と3時のおやつが有り
10時には紅茶が出ます。
ただ夕食が5時半なので
ずいぶん早いです。
食品を持ち込むことも可能ですし
3日前までにキャンセルしておいて
家族と外食に行ったり
出前をとることも可能です。
キャンセルした食費はカウントされません。
消灯時間と外出
全部個室なので、
消灯時間は有りません。
深夜までTVを見ていたり起きていても
怒られません。
一人でお出かけすることは
たぶんできないと思いますが
家族と一緒にお食事に出かけたり
買い物に行ったり
一時帰宅することは可能です。
年末年始には家に帰る人もいるようです。
母の場合は尿カテーテルを入れている事
自立歩行ができない事
毎日治療が必要だということも有りますが
一度帰ったら、行きたくないと言うのは
目に見えているので
たぶん連れ帰ることはないと思います。
施設のスタッフ
初めて見学に行った時
スタッフの挨拶など好感を持てました。
自身で入所を考えているであろう年配者が
見学に来ていたりもしています。
ざっくりいうとスタッフも人間、
色々なタイプが居るのはどこも同じ。
入所者に対しても対応は様々です。
介護レポート
ここの施設では1ヶ月ごとに
レポートが送られてきます。
私は9時から6時までずっと居るので
帰宅後から朝までの様子も
スタッフに聞くことができます。
夜の見回りの時に、
手を握ってしばらく話をしてくれたり
夜寂しくなって泣いた時
所長(女性)が暫く添い寝してくれたそうです。
ケアマネジャーは施設にいるので
いつでも相談できます。
ご存知のように介護職は
人手不足というのが現状です。
その人の状態によっても
手がかかる度合いも違いますが
介護だけではなく
配膳や入浴の世話など
手いっぱいなのが現状です。
あちこちでナースコールが鳴っても
すぐに対処できない場合もあります。
※スピーカーとピッチで話ができるので
緊急時にはすぐ来てくれると思います。
四六時中誰かが話し相手になってくれる状態を
望むことはできません。
もしも自分が入所するとしたら
私の財力ではちょっと無理なのですが
妄想してみました。
お風呂は毎日入りたいです。
おやつはもっとジャンクなものが食べたい。
ポテチとか。
夕食時間は早すぎる。
お酒が飲めない。
お掃除はやってくれてありがたい。
洗濯もしなくていいのは嬉しい。
ご飯作らなくていいけれど
食べたいものを作りたい時も有る。
設備などの点で言えば
自宅より整っていますが
介護する側の満足度と
介護される側の満足度は
イコールではありません。
もし、将来自分の意志で
ホームへ入所することを考えるなら
そのへんは割り切って
メリットだけを見るようにすべきかもしれません。
モデルハウスのように
参考までにとりあえず見に行くというのは
ちょっと考えものですが
家族が、自分がそうなった時には
ただ漠然とではなく
疑問点、気になる点を書きだして
とことん聞いて考えましょう。