♛Queens lab.

生きることって楽しいを見つけることじゃない?

洋画 MEN 同じ顔の男たち

amazon.co.jpより

MEN 同じ顔の男たち

2024年4月

Amazonprime吹き替えで視聴

1時間40分

 

MEN・・・でいいじゃない?

副題をつけたら

同じ顔の男たちが出て来ることが

明白になってしまうではないですか。

 

おそ松君だって

タイトルだけではまさか6つ子とは

思わない。

 

ちなみに6つ子とか7つ子とか

そういうお話ではありません。

 

ハーパーです

郊外にあるお屋敷。

部分的には築500年、キッチンは近代的。

テレビも有る。Wi-Fiも使える。

 

マーロウ夫人?と聞かれ

彼女はハーパーですと答える。

 

オーナーで管理人のジェフリーのジョークは

笑えない。

どこまでが本気で、

どこまでが冗談なのかわかりにくい。

どことなく不気味に感じるのは

スリラーという前情報のせいかしら?

 

こんな広いお屋敷に

2週間一人で滞在。

確かにゴージャスですが私はパス。

怖すぎる。

いや、スリラーってことじゃなくても。

 

彼女がここへ来る前の出来事。

それは夫ジェームズの自殺。

離婚を切り出した彼女の目の前で。

一生重荷を背負わすというのが

命を懸けた彼の当てつけ。

でも、真実は事故なのか自殺なのかは不明。

 

緑は何色(なんしょく)あるのでしょう

白って200色あんねん!

アンミカさんの有名なセリフですが

ここに登場する森や草原や蓮の池や、

何種類もの緑一面の田園世界は

幻想的でもありますが恐怖も感じます。

何もない、誰もいない世界。

 

鉄道が有った頃のトンネルは

エコーの反響が長く続く。

ハーパー!と叫んだ名前が何度も繰り返される。

色々な言葉を叫ぶと

合唱のように輪唱のように繰り返す。

 

不気味な人しか出てこない

この村に来てから出会った人。

 

オーナーのジェフリーは不気味

全裸の不審者も不気味

かくれんぼしようという青年も不気味

夫の死の責任を

突き付ける司祭も不気味

村のバーで出会った警官も

その発言自体がおかしい。

そしてなぜか庭に立っていて、パッと消えた。

この辺りから不可解で不気味な出来事が続く。

 

タイトルからも、映画の概要からも

村人が同じ顔をしているということは

前情報で知っていた。

もっとそっくりな顔を想像していたが

メイクや髪形などで

意識して見ないと、

意外と気づきにくい気がする。

 

裸の男から不気味な少年が生まれ

不気味な少年から司祭が生まれる。

背中から生まれる。

口から生まれる。輪廻のように。

 

そして最後は夫ジェームズが生まれる。

こうなってくると、

このCGよくできてるって

もう興味はそこになる。

 

この繰り返しは、

森の中のトンネルで

エコーがループしたそれとリンクしている気がする。

難解なストーリー

ハーパーが夫に離婚を切り出すが

愛想をつかしたという漠然な表現で

実際何が有ったのかがわからない。

 

そして森の中の出来事は

彼女の妄想だったのか、現実なのか。

友人が高速を飛ばして駆けつけてくれた時

ハーパーの青い車は

前夜に体験したままに破損していた。

やっぱり、現実なんでしょう。

 

友人とはスマホで顔を見ながら

何度か話していたけれど

その話は一度も出ていない。

彼女が大きなお腹だって話。

 

ストーリー的にはどうだっていいのに

あえて臨月近い妊婦という設定に

何か意味が有るのでしょうか?

 

ピアノ室で弾けますかと聞かれ

弾けませんと答えた彼女ですが、

実際は上級者でした。

弾いてくれと言われるのが面倒だっただけ?

 

全体も細かいところも

モヤっとしたまま終わります。

気持ち悪い映画と評されていますが

グロテスクな部分だけじゃなく

すっきりしないという意味でも

気持ちが悪いのかもしれません。

考察しがいのある映画です。

 

映画ブロガーブッキーが

素晴らしい考察をしてくれています。