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生きることって楽しいを見つけることじゃない?

洋画 過去のない男(アキ・カウリスマキ監督)敗者三部作2

www.amazon.co.jpより

過去の無い男

フィンランドの映画作家、

アキ・カウリスマキ監督の敗者三部作

Amazonprime字幕版で

2023年11月視聴

1時間17分

2002年公開

 

フィンランド語の原題

 Mies vailla menneisyyttä:過去の無い男

他言語のタイトルも全部同じでした。

 

オカルト映画かっ!

ある、列車を降りたのが

朝の4時前。

まだ真暗な公園のベンチで

うたたね。

 

フィンランドは治安がいいと聞いていますが

さすがにそれはダメでしょう?

 

チンピラみたいな3人連れがやってきて

そこまでしなくてもなくらいにボコって

財布からお金を抜いて

無抵抗な男をまたボコる。

彼のスーツケースに入っているのは

ちょっとした着替えと

溶接に使うフェイスマスク。

 

身元不明のは病院のベッドで

息を引き取る。

医師、看護師が部屋を出て行ったあと

ぐるぐる巻きの包帯姿の彼が

がばと起き上がる。

私ビビる。

 

これが監督の手法?

私は簡潔なのが好きです。

意味が分かれば余計な言葉は省きたい。

まさにこの監督がそんな感じ。

省きすぎな気もするけどね。

 

顔の包帯がぐるぐる巻きのまま

そのが港の茂みに倒れている。

 

病院から抜け出す経緯は

一切描かれていないけれど

そこはさほど重要ではないのでしょう。

 

爺さんがやってきて

道端に倒れている

ブーツを脱がして自分が履いて

彼には履いていたスニーカーを履かせる。

了解を得ないわらしべ長者です。

 

なんか順番がおかしい

行き倒れの人を見つけたらどうしますか?

警察か救急に電話しますよね。

港のそばの錆びたコンテナに住んでいる家族は

家に連れてきて

おかゆ(らしきもの)を食べさせたりと

何気に親切ですが

まず警察だよね。

 

喫煙率高し!

三部作1の浮雲もですが

男性も女性もよくタバコを吸います。

そして、外だったらポイ捨て。

今では考えられません。

 

2002年はまだ禁煙が主流ではなかったのか

お国柄なのかわかりません。

 

金曜だからディナーに行こう!

を見つけて面倒を見てくれた家族。

 

コンテナのような家に住んでいても

自分は恵まれていると彼女は言う。

夫に職が有り(週2の夜警)

公営アパートに申し込む予定だし・・

 

彼女が謙虚というより

そんな時代だったのかもしれない。

 

夫は黒のジャケットとネクタイに、

白いワイシャツ、グレーのズボン、

いつになくびしっと決めて

を誘う。

金曜だからディナーに行こう!

 

救世軍が無料で配る、

パンとスープの列に並びます。

無料のディナーです。

 

夫が彼を誘います。

ビールを飲みに行こうと。

そして、記憶をなくしたという

あれは?これは?と

名詞を尋ねます。

車、カモメ・・・・

記憶喪失ってそういうのは

覚えています。たいてい。

8x8は?

2人とも不正解。

この九九はジョークなのか

フィンランド人が九九が苦手なのか

監督に聞かないとわかりません。

人は生きていかなくてはいけないのだよ

ここに出てくる人たちは

質素でつつましい暮らしをしていて

別の言いかたで言うと貧しいのだけれど

記憶喪失になった男

頑張ってそれなりに暮らしていく。

 

警察に行って

事情を話して調べてもらえば

捜索願が出ているかもしれないし

マスコミが情報を流せば

知っている誰かが名乗り出てくれるかもしれない。

 

救世軍のイルマが言う。

この世では神の慈悲ではなく

自力で生きていかなくてはいけない。

 

ところでイルマは、三部作1の浮雲の

イロナ(カティ・オウティネン)が演じています。

男が働こうとしていた鉄工所?の

オーナー?は

三部作1浮雲のレストランのオーナー。

 

この配役は監督の遊びごごろなのだろうか。

その俳優がお気に入りだから?

三部作はやはり1から見るべきですね。

 

ハワイの夜

がどうなったのかはあえて言いません。

列車の食堂でなぜか寿司を食べてます。

そしてそのバックにかかるのが日本語の歌。

ハワイの夜。

 

1でもバンドで歌うシーンが出てきますが

フィンランドの歌って

ムード歌謡みたいです。

 

記憶喪失前の

確かに敗者でしたが

全ての記憶をなくした

人生をリセットできたようです。

 

記憶喪失のドラマと言えば