♛Queens lab.

生きることって楽しいを見つけることじゃない?

洋画 83歳の優しいスパイ

公式サイトより

映画紹介のサムネイル、

いつもはポスターの画像を使いますが

あえてホームの外観を使いました。

太陽が降り注ぐ庭、風に揺れる花

温度を感じる色彩。

ドキュメンタリー映画を手掛ける

女性監督の作品です。

 

83歳の優しいスパイ

原題 The Mole Agent

Amazonprime字幕版で

2023年10月視聴

1時間29分

 

配給はアメリカですが、製作は

チリ・アメリカ・ドイツ・オランダ・スペイン

チリが舞台の映画です。

 

A&A探偵事務所

新聞に出した募集広告は

80~90歳の高齢男性求む

長期出張が可能で電子機器を扱える人。

 

この年齢の求人って

あまり聞かないよね。

当然応募者は殺到しますが

電子機器の部分で引っかかる人が多い。

 

ある施設に3か月潜入し

見たもの聞いたことをすべて報告する、

その仕事はスパイ!

 

高齢者しか潜入できないミッション

・・・想像つきますよね。

老人ホームです。

 

彼のミッションは

老人ホームで

母親が虐待されているのではという依頼を受け

施設はきれいか

介護士に虐待されていないか

汚れたおむつを履かされていないか

 

採用されたのはセルヒオ。

事務所でiPhoneの手ほどきを受ける。

・・・いまいち。

 

ペン型のカメラや

カメラが装着されたメガネ。

・・・・大丈夫かな?

 

これ、スパイ映画だと思っていたら

ドキュメンタリーでした。

黒タイツで換気口から侵入したり

赤外線センサーをくぐり抜けたり

すれ違いざまにスマホのデータを抜き取ったり

そんなことは一切致しません。

Mission Possible です。

 

老人ホームに潜入

おばあちゃんたちがワサワサする。

新人さんみたいね。

お顔が上品だわ。

こっちに呼びましょうよ。

いろんなおばちゃんたちが

話しかけてくる。

セルヒオさん、モテてます。

 

探偵事務所のボスからは

暗号で連絡しろって言われますが

暗号が覚えられない。

 

身元がバレたらミッションはそこで終了。

まあバレたとて命の危機はございません。

 

目的は?

ストーリーのあるドラマだと思いましたが

ドキュメンタリーで

ホームにもその旨は伝えてあります。

 

全体の様子は撮影班が撮ってます。

 

潜入前にターゲットの写真を見せられますが

いざ潜入してみると似ている人が4人いて

見分けがつきません。

セルヒオは考えました。

入所のご挨拶という名目で部屋を訪問し

対象者を見つけます。

さすが年の功。

 

セルヒオさんのミッションは

ホームの現状をリサーチすることですが

撮影にはホーム自体が協力しているので

そこで起きている事件を探るわけじゃない。

※持ち物やお金が度々盗まれますが

 痴呆のおばあちゃんの仕業でした。

 

ドキュメンタリーの目的は

何だったのでしょうか?

 

虐待されることもなく

楽し気に暮らしているようにも見えますが

心の底ではみんなが

孤独感を抱えているような気がします。

イベントの楽しげな様子や

明るい太陽との対比で

一層切なさを感じます。

老人ホームへ行くべきか

Nさんの話

彼女は60代。

お嬢さんたちはみな結婚し、

昨年ご主人を病気で亡くされました。

23区内に住んでいましたが

(ご主人の仕事の関係)

数年前ご主人の退職後、

家が有る東京都下に転居し

そこで暮らしていました。

 

その方、今年になって

関東の老人ホームに入居。

そこでは一番若いそうです。

家を処分したわけではないそうです。

持病もなく日々の生活に支障もないのですが

あえてのその選択、

理由までは掘り下げては聞きませんでした。

 

おしゃべりが好きで社交的なので

他人と生活することも苦にならないというか

その方が精神的に良いのかもしれません。

 

Sさんの話

定年退職で教職を退き

娘夫婦と孫娘と4人で生活していましたが、

娘の夫が定年退職して家にいて

人口密度が高くなり

孫が一人暮らしをすると言い出したそうです。

それなら自分が老人ホームにと

そこで暮らすことを選んだようです。

(要介護の状態ではない)

 

私は介護の経験は有りませんが

その大変さは想像を上回ると思います。

家族で面倒を見るのが限界で

ホームに入る(入れる)という選択もありますが

ドキュメンタリーの老人も

知人のNさんもSさんも

あえて元気なうちに

そこで暮らす選択をしています。

 

子供が成人し、やがて一人暮らしを始めるように

リタイア後の暮らし方として

それもアリかもしれません。

 

私自身はというと、

ブログを書いたり、

ハンドメイドを楽しんだり

映画を観たり、

ひとり旅をしたり、

ひとりを楽しめる派です。

 

むしろ老人限定の他人と

忖度しながら暮らす方が苦かもしれません。