♛Queens lab.

生きることって楽しいを見つけることじゃない?

洋画 レミニセンス

映画.comより

レミニセンス

Amazonprime吹き替え版で

2024年3月視聴

2時間4分

Reminiscence=回想

SFサスペンススリラーと評されているが

サスペンスでありながら

過去というテーマを哲学的に

語っているように思えた。

 

ナレーション多め

最初から過去について

つらつらと語られる。

その意味が解るような解らないような。

 

ビジュアルで見せたり

会話で説明するというより

とにかくナレーションのような語りが続く。

 

オープニングの語りが

エンディングでも繰り返される。

私は記事にするためにそれを書き留めたが

そうでもしないと

右から左に抜けてしまい

(左から右?)

かみしめる余裕はないと思う。

 

 バニスター&アソシエイツ

時代は近未来。

一見、現代との異差は見受けられない。

海面上昇によりマイアミの街は

道路も常時水浸し。

場所によっては車ではなく小舟で

通行する。

昼間の暑さを避けるため

人々は夜に行動する。

 

彼の名前はニック・バニスター

戦時中には尋問タンクだった装置を使い、

客が望む自身の過去を見せる商売をしている。

 

海面上昇と戦争によって未来への希望は無くなり

人々は過去に救いを求めた。

過去は麻薬より依存性が高い。

誰もが一番しあわせだった時を体験したがる。

幸せな記憶でも時には危険なものになる。

気をつけないとそれに飲みこまれてしまう。

その状態をバーンという。

 

メイ

閉店間際に現れたメイ。

ニックは彼女の魅力に引き込まれる。

そして、忽然と姿を消した彼女を追い

データに残してある彼女の記憶をたどり

事件に巻き込まれていく。

 

記憶はなぜ消えるのか

妙に鮮明に覚えていたり

全く記憶に残っていなかったり。

それには理由がある。

悪い記憶が残ればいつまでも苦しむ。

良い記憶にしがみついてると現実にがっかりする。

だから記憶が消えるのだという。

 

その割に忘れたい事の方が

記憶に残っている気もしなくはない。

by miyako

記憶にしがみついてはいけない

ニックの相棒ワッツは

ニックが過去に引き込まれるのを

止めようとする。

メイに執着する危険を感じている。

 

冒頭のナレーション

冒頭のナレーションが

後半でも流れる。

ストーリーを見てから聞くと

何となく解る気がする。

 

過去は人にとりつく、そう言われている 

過去とは、ある瞬間の連続 

それぞれの瞬間は純粋で

完成している 時間というネックレスのビーズだ

過去は幽霊ではない

我々を覚えてもいない

幽霊がいるとしたら過去にとりつく我々だ

過去にとりついてもう一度見ようとする

また会いたい人

前に見逃した何かを

 

ニックは過去に生きる

ワッツはニックの元を離れ

最新型装置を使った同業種で働く。

2人は袂を分かったように見えるが

実は心の奥では繋がっている。

 

ニックは寂れた自分の店で

カプセルに入りメイとの過去を見る。

 

ハッピーエンドの物語を話してというメイに

ニックが言う。

ハッピーエンドなんてない。

幸せな物語は必ず悲しい結末になる。

寂しさは世界の一部 

もし悲しさが無ければ幸せは味わえない

 

昔、私たちは結末を選んだ

あれから何年か後、

少し年を取ったニックとワッツ。

ワッツは疎遠になっていた娘に会うという

未来を選び、

孫と出会うこともできた。

 

ニックの選んだ結末は過去。

メイとの思い出の中に生きている。

同じ記憶を何度もたどると違いに気づく。

バーンという無限ループに陥る。

彼は過去の記憶に入り浸る。  

いちばんの幸せは過去にはない。

それでも。