どこで看るか
要介護者の状態、設備や人手など
介護環境によっては
施設にお願いしなくては
無理な場合もあります。
母の介護のために
私たち(妹と私)が選択したのは
介護付きの老人ホーム。
費用
これはピンキリですが、ざっくり言うと
民間は高く、公営の方が安い。
公営の場合の1番のデメリットは
入所の順番待ちが
果てしなくかかるので
急を要する場合はなかなか難しい。
民間でも、入居一時金が高く
月々の費用を抑えたものから
その逆もあり
要介護度に応じた利用料が
別途必要だったりします。
※介護度が高いほど料金も高くなる
場所
なんと言っても費用重視になりますが
場所も大事です。
都心は高く郊外が安いのは
住宅と同じです。
もちろん規模や設備などにより
一概には言えません。
家を処分して
夫婦で終の住処として
ホテル感覚の施設を選ぶなら
郊外型もいいかもしれませんが
家族が頻繁に訪れるなら
近い場所、交通の便も重要。
近辺にコンビニやスーパー
100均などがあれば
必要なものを買い足すのにも便利。
サービス
介護の有無は別として
含まれるサービスと
別途費用がかかるサービスがあります。
衣類の洗濯、ティッシュペーパーや
トイレットペーパーの備品は
料金に含まれていることが多いです。
散髪や白髪染めやネイルケアなど
有料のサービスもあるし、
回数制限があるサービスでも
別途支払えば
増やしてもらうことも可能です。
ひとつ大事なことは
介護が必要な老人の場合
今より状態が良くなることは
あまりないと思います。
現状維持かもっと老いていく。
そうなった場合も
そこの施設が利用できるかが
大事です。
私たちの選択
介護付きの民間施設の選択の、
一番のポイントは、
もちろん費用が
バカ高くないと言うのもありますが
家から徒歩圏内にある事でした。
徒歩20分弱。
(妹の家からは25分弱)
家の斜向かいのバス停からでも
途中まで行けますが
運動を兼ねて歩いています。
私たちの誤算
母の性格は寂しがりやで
嫁しては夫に従い老いては子に従い。
まさにそれで、依頼心が強く
同居している妹に頼り切っていました。
2ヶ月間の入院で、認知ではありませんが
(うっすら認知もあるかも)
状況を理解していない部分もあります。
歩くためのリハビリと
重度の褥瘡(床ずれ)の治療に
来ていると思っています。
老人ホームだと知ったら
家に帰ると言って大騒ぎすると思います。
ホームに入居している人でも
一時帰宅したり
家族と一緒に外泊したりも可能です。
車いすだし、尿カテーテルをつけていますが
できるなら年末年始は
家に連れ帰りたい。
だけど母の場合、一旦家に帰ったら
絶対行きたくないと言うのは
目目に見えています。
1番いいのは家族に迷惑をかけないためにと
自分の意思で選択してくれること。
中には家族に説得され
渋々の人もいると思います。
納得と説得は全く別だと思います。
母の場合は絶対納得しない筈。
この状況を理解できていないのが
ある意味幸いだったのかもしれません。
夜中寂しくなって
大きな声で私たちの名前を呼んだり
誰かを呼びたくて
ベットガードの柵をガタガタ揺らしたりで
(ナースコールはあります)
ご迷惑をかけているようです。
おかーさーんって
叫んでいたこともあるそうです。
祖母は母が20歳くらいの時
無くなっていて
恋しいとかそんな話は
一度も聞いたことが無いので
意外でした。
同じフロアには車椅子を自分で運転?して
食堂まで来られる方や
歩いてこられる方もいますが
母は、車椅子を押してもらって
食事に行きます。
食事の介助が必要な人は
つきっきりになるので
(母は自分で食べられます)
食事が終わっても
すぐに部屋まで送ってもらえなかった時
ひとりぼっちにされたと
泣いたそうです。
同じテーブルの人は部屋に帰りましたが
食堂には何人か残っていました。
最初の頃は夕食を食べ始めたら
私たちは帰っていましたが
そんなこともあって
今は、夕食が済んだら部屋に戻り
洗面歯磨きをさせ
化粧水を手に出してあげて
パジャマに着替えさせて
布団に入らせて
枕の位置がどうのこうの
タオルケットのかけ具合がどうのこうのを
何度か繰り返すのが
帰る前の儀式になっています。
着替え関しては、男性の介護士さんは
嫌なんだそうです。
トイレの介助で
お尻を拭いてもらうのは平気なのに
着替えの介助は
なんだかエッチみたいで嫌なんだって。
明日の衣類も準備しておいて
布団に入れるところまでを私たちが
無料奉仕しております。
要介護5なので、
介護認定による別途費用は
1番お高く支払っていますが
んー!なんだかな。
妹と交代で、早番遅番にするとか
1日おきにとか考えていましたが
結局は仕事のように
9時6時で毎日通うことに
なってしまいました。
しかも休日なし。
1人いればいいんじゃない?
そうも思うのですが
実はもう一つ私たちのお仕事があります。
トイレの介助なのです。
今、カテーテルとおむつをしています。
だけど尿意、便意はあるので
トイレに行きたがります。
カテーテルを使っているし
オムツを使っているのですが
精神的に安心したいのだと思います。
カテーテルに関しては、
管があるでしょう?で、
納得するのですが
大の方はどうしても便器に座らないと
嫌みたいです。
もちろんそれは介護士のスタッフの
仕事なのですが
カテーテルに溜まるし
オムツをしているので
毎度毎度満足感のためだけに
空振りに付き合ってはくれません。
状況を説明して納得する時も
有りますが
それでも行きたいと
半べそかいたり怒りだして
人格が壊れちゃう時もあります。
そうなると手がつけられないので
行かせると安心します。
この空振り作業に付き合ってくれるほど
介護士の方は暇ではないので
最近は私たちでトイレに座らせて
出た時だけスタッフを呼んでいます。
この記事を書いた時点では
スタッフにお願いしていましたが
呼んでもなかなか来られないことも有って
今や私たちがお尻も拭いています。
やったことが無い人は「ゲッ!」って
思うかもしれませんが
自分でも意外、できるもんです。
トイレ介助に関しては
私たちもだいぶコツを掴んで
上手くなりました。
今では一人でも介助できます。
毎日来ているのは
介助のためというよりは
認知にならないように
できるだけ話しかけるため。
家で24時間介護している人に比べたら
楽なのでしょうが
ホームに入ってもそれなりです。
もう少し楽できるかと思ったら
大間違いでした。
そして私はメンタル強めだと
思っていましたが
それも大誤算でした。