♛Queens lab.

生きることって楽しいを見つけることじゃない?

洋画 僕はラジオ

画像はAmazon.co.jpより引用

僕はラジオ

原題 RADIO

2023年3月AmazonPrime字幕版で視聴

1時間50分

実話に基づいた2003年のアメリカ映画。

 

ラジオからはカーター元大統領が

出馬する頃のニュースが流れ

学校ではPCではなく

タイプライターを使っていた。そんな時代。

 

ラジオが好きでいつも聞いている彼の名前は

ジェームス・ロバート・ケネディ―。

通称レイディオ。

 

コーチ ハロルド

アメフト部のコーチ、ハロルドは

州北部で最も優れたコーチと言われていた。

練習場のフェンスの外で度々見かけていた、

ショッピングカートを押しながら歩いている青年の

なんとなく風変わりな様子が

ずっと気になっていた。

 

詮索する気はないが・・・と

ハロルドはラジオのママに

障害の事を聞く。

 

医者はどこが悪いのかわからない。

頭の回転が人より少し遅いだけであとは普通。

 

この説明は事実なのか

あえてなのかわかりません。

 

健常者という言葉でくくられる人にも

穏やかな人、切れやすい人、

優しい人、意地の悪い人がいるように

同じ病名でもできることできない事

それぞれが違うけれど

病名を出すことで

全員が彼と同じというように

判断されたくなかったのかなって思います。

 

ハロルドの思い

コーチであり教師であるハロルドは

ラジオを教室に招き入れますが

保護者の中には快く思わない人もいて

理事会の代理人がやってきて言います。

 

今まで知的な障害をもつものが

学校に入った例は無い。

危険は非常に大きい。

 

アメリカの高校では、幾度となく

銃の乱射事件が起きています。

乱射をする時点で異常な凶暴性や

精神的に病んでの事なのでしょうが

それまではごく普通の生徒だったはず。

 

知的障害の有無と

事件を起こす事の因果関係は無い筈。

今より20年以上も前の時代には

差別的なうがった考え方が

多くを占めていたのかもしれません。

 

ラジオのママが聞きます。

「なぜここまでしてくれるの」

「正しい事だから」

「ただしい事は多いけれど

全て行えるとは限らない」

 

実はハロルドがそこまでラジオに肩入れするのは

ある理由があったからです。

ハロルドの決断

今シーズンのアメフト部は

5勝5敗。

本当はもっと勝てるチームなのに

余計な事に気をとられている。

ハロルドに対しては批判も浮上してきた。

 

田舎町では高校のアメフトやバスケの勝利は

みんなの関心の的であり

金曜の試合の後

街の理髪店に支援者が集まる。

 

校長を交えての集まりでは

またもやラジオの事が話題に上る。

彼を排除したい空気感が流れる中

ハロルドは妻子を連れて

理髪店に現れる。

 

彼が選手だった時代に

監督から言われた言葉を引用していう。

 

私はフットボールが好きだ。

勝利を望む金曜の夜と

勝利を得た土曜の朝

だけど一番大切なのはそれじゃない。

 

喋れなかった子が今は校内放送をしている。

彼はこの数か月で多くを学んだけれど

本当は我々が彼から学んだ。

我々が持っていない優しさを持っている。

 

監督から言われた言葉、

一番大事なものが何かよく考えろ

それが何かわかったら

大切なもの以外は全部脇に寄せろ。

 

彼はコーチをやめる決心をする。

フットボールより大切なものがあると

気付いたから。

今までないがしろにしていた家庭。

コーチを退くけれど教師として在籍し

ラジオをが問題に巻き込まれないように見守る。

それがハロルドにとって

一番大事な事だったから。

 

永遠の高校2年生

ラジオは卒業したくなかった。

もちろん高校生としての学力は無いのだが

学校の粋な計らいで

名誉卒業生の称号が与えられ

彼が望む限りずっと高校2年生として

在籍することが許された。

 

50歳になった彼が

アメフトの試合で選手たちと一緒に

横断幕を破って登場する実際の映像が流れる。

 

実話には勝てない

もしこれが単なる小説なら

感動の押し付けだと思うかもしれませんが

実話だと知った上で観ると

人間はどんな人と,どんなふうに出会うかが

ものすごく大事で、大きな事だと思います。

 

ハロルドの座右の銘。

今一番大切なことは何か。

迷った時、それを考えれば

答えは自ずと導かれるのかもしれません。