♛Queens lab.

生きることって楽しいを見つけることじゃない?

We wish you a Merry Christmas 2020

今年は二回目のクリスマス。

ブログを始めてから二回目。

昨年はクリスマスの苦い思い出を書きましたが

今回はほっこりする思い出を書きたいと思います。

 

どうやって授業を潰すかが大きな課題

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私が通っていた中高一貫校は

校則や礼儀作法などにかなり厳しい学校でした。

 

それなのに何でこんな大人になっちゃったんだろう?

 

授業を潰すと言っても

暴れて騒いでボイコット・・・と言うわけじゃないです。

 

「夏休みに〇〇先生がスペインに行ったんだって」

そんな情報がまわって来るとその先生の授業の日

「先生!スペインの話をしてください」

という作戦。

 

その中で一つ覚えている話。

バスで観光地へ行き、

帰路のためのバス停を

地元の人に教えてもらったそうです。

で、観光に向かおうとすると

ちがう、このバス停だよっていわれて

確認のために聞いたことを理解してもらうのが

大変だったそうです。

 

夏休みにハワイに行った先生は

同じ夏でもカラッとしていて全く違う。

暑い時に暑い場所は変だと思うかもしれないけれど

夏に行く価値ありと。

これも、後にハワイに行くようになって実感しました。

 

私たちは、海外旅行に行くと

その話がしたくてたまらないことを

本能的に知っていたのかもしれません。

自分が海外旅行に行くようになって

それが間違っていなかったことを身をもって知りました。

 

この作戦は各クラスで遂行され

先生はその度に旅行の話をするのですが

きっとまんざらでもなかったと思います。

 

驚きの賢者の贈り物

数学のT先生。

ブルーのワーゲンビートルで通勤していました。

数学担当なのになぜかいつも白衣を着用。

数学の世界ではかなりのレベルの人・・・・

という噂。

なんとなく変わった人物でした。

 

T先生、靴下に穴が開いていた!

前の席の子が発見。

離婚していて・・・これも噂ですが

穴の開いた靴下=身の回りを気遣う人がいない。

 

女子の集団は目ざとく、そして愛に溢れています(?)

みんなでお金を出し合って靴下をプレゼントしたのが

たぶん、クリスマスに近い時期だったと思います。

 

授業が始まる前に、代表者がプレゼントを。

先生は包みを開き、中を見て・・

「ちょっと待ってなさい」と、教室を出て行きました。

全員きょとん状態です。

 

しばらくして箱を抱えて先生が戻ってきました。

箱から出したのがこれ

回転キャンドル(ロータリーキャンドル)

 

キャンドルで温められた空気が上昇気流となって

その気流により飾りがまわる仕組みです。 

 

先生はそのキャンドルに火をともし

賢者の贈り物の話をしてくれました。 

オーヘンリーの短編小説です。

 

妻は、夫の金時計につける鎖を買うために自分の髪の毛を売り

夫は妻の髪飾りを買うために金時計を売って

それぞれの贈り物を買いました。

手元に残ったのはつける時計の無いプラチナの鎖と

髪が短くて、飾ることができないべっ甲の櫛。

 

2人の贈り物は無駄になってしまい愚かな行動のように見えますが

自分の一番大切なものを犠牲にして

愛する人を喜ばせたいという気持ちこそ賢者の贈り物である。

 この枠はLSS師匠の傑作中の傑作と個人的には思っています。

 

今だから思うこと

当時はそれで授業が一時間潰れてラッキー!

ただそれだけでしたけど

今から思いだすと不思議な気持ちになります。

 

なぜ職員室(たぶん)に回転キャンドルが有ったのか?

なぜ賢者の贈り物の話をしたのか?

 

今となっては聞くすべもないし

ご本人も覚えていないかもしれません。

 

私たちの贈り物が先生にとって気遣いであり、

その気遣いが賢い行動に思えたのでしょうか?

 

愛は地球を救うとか

自己犠牲ほど尊いとか

そんな神様みたいな人間ではありません、私は。

 

クリスマスのお菓子ブーツが嬉しかったことを

未だに覚えているように

クリスマスってなんだか魔法の力が有るような気がします。


Merry Christmas