
コール・ジェーン 女性たちの秘密の電話
2025年4月
Amazonprime字幕版で視聴
2時間1分
見ようと思った理由は
ポスターの色がドストライクだったから。
実在した女性団体が
モデルになっているそうです。
時代設定は1968年。
若者たちはベトナム戦争反対の
デモに参加している。
そんな時代。
私が中学生の頃なので
ファッションや生活の様子に
見覚えがある。
LPレコード
カセットテープ
ダイヤル式の電話
難しい選択
ジョイの体調不良は
妊娠による心筋症。
いわゆる周産期心筋症。
心臓疾患が無い人が
妊娠によって患う。
治療の方法は無いけれど
妊娠を辞めればいずれ回復する。
※映画の中ではそうなっていますが
この時点から60年近く経っているので
現代医学では何らかの
治療法が有るかもしれません。
色々な映画やドラマで
母体を取るか小さな命を守るかで
選択を迫られる場面を目にする。
そんな時、たいていの夫は
妻の命を優先するが
たいていの女性は
子供の命を優先する。
彼女には15歳の娘がいる。
彼女は妊娠を辞める道を選ぶ。
男社会
ジョイの夫曰く
「教会に通っていればよかった」
って、この発想は日本人には無いと思う。
病院では中絶を認めるかの
会議が開かれる。
ジェーンはクッキーを焼いて持って行く。
※こういう時に自分で焼いたクッキー
この発想が不思議。
会議に参加したお偉いさんたちは
勿論男性ばかり。
口をそろえてNO!という。
「確率は50%」
「確率の問題?20~30%なら?」
あまりの理不尽さに
ジョイは席を蹴って
その部屋から出て行く。
持ってきたクッキーも
持って帰る。
色々なケースが有ると思う。
だけど彼女の場合は、
命に係わることなのに。
自分で何とかするしかない
ある医者がもしだめならと
こっそり渡してくれたメモには
支援をしてくれる
闇医者の住所が有った。
一度はそこを訪れるが
怖くなって逃げだしてしまう。
そんな時彼女が見つけたのは
妊娠?助けが必要?
ジェーンに電話を
そう書かれた張り紙。
コール・ジェーン
夫は刑事事件専門の弁護士。
彼女の事は気にかけているけれど
なすすべもない状態。
ジョイは張り紙の番号に
電話をかける。
ジェーンというのは架空の人物で
いわばその団体の名称。
バージニア(シガニー・ウィーバー)が
そこをまとめている。
いかにも彼女らしいイメージの役柄。
ジョイはその団体から
女性の送迎などを依頼される。
非合法な行為なので
その辺は注意を払っている。
人とのかかわり
ジョイは夫の準備書面を
時々手伝う。
この時代は大学でどんなに優秀でも
大抵の女性は専業主婦になる。
専業主婦には2つのタイプがある。
1つは家庭が全てで
価値観もステレオタイプ。
もう1つはなんらかの形で
社会とつながり
(有職者でなくても)
広い視野で周囲を見られる人。
ジョイはコール・ジェーンを手伝ううちに
考えて行動する人とのかかわりが
どんなに大切かを
身をもって知る。
秘密裏の慈善事業の様でありながら
かなりの金銭を受け取る。
お金が払えない人には
対応しない。
経費も有るのだけれど
マフィアに守ってもらってもいた。
この時代マフィアが事業として
行ってもいたようです。
そして、彼女は
突拍子もない行動に出る。
やがてコール・ジェーンは閉鎖される。
合法的に認められるようになったから。
彼女たちは多くの女性を
救ってきた。
ラストは感動的です。
バージニアは
女性の権利や平等を勝ち取るため
新しい道で動き始める。
時代とともに価値観が変わり
時代とともに善悪が変わってくる。
そんな一つの過渡期のストーリー。
懐かしい曲が・・・
懐かしいと言っても私世代だけですが
聞き覚えのある曲が
流れてきました。
Cliff Richard/しあわせの朝 Early in the Morning (1969年)
色々な人がカバーしていますが
ダイアナロスがいたグループ、
シュープリームス(スプリームス)の
Let The Sunshine in(1分51秒辺から)
ミュージカルヘアーの代表曲です。
髪を伸ばすことで反戦を訴えたミュージカル。
実は日本版を見に行っています。