♛Queens lab.

生きることって楽しいを見つけることじゃない?

リアリティ(洋画) アメリカ大統領選がひっくり返っていたかも

 

リアリティ

AmazonPrimevideo字幕版で
2025年10月視聴
1時間22分

 

原題 Reality

スペルは現実のリアリティーと

同じですが

リアリティ・ウィナー、彼女の名前です。

 

これは真実に基づく、

ドキュメンタリーのようなドラマです。

FBIはこの日の出来事をすべて録音していた。
本作のセリフはすべてその書き起こしである

冒頭でこんな注釈が流れる。

 

ある日FBIが訪ねてくる

買い物から帰って車を止めると

2人の男性が近寄ってくる。

ラフなスタイルの2人はFBIだと名乗り

IDを見せる。

 

まるで世間話しをするように

「君の家に来たのは捜索令状があるから
心当たりはあるかい?」と。

 

彼女の答えはNO!

彼女はおびえる様子も緊張する様子もなく

なんのことだかわからないという

とまどいの表情。

 

機密情報の扱いを誤った可能性がある。
君の言い分を聞こう。すべて任意だ。

 

後から考えるとこの時点で彼女は

全てを察したのか?

それとも本当に理解していなかったのか。

 

この2人、本当にFBIなのか?

詐欺とかそういうのじゃない?

見ていると心配になってくる。

 

そうこうしているうちに数台の車が

家の前に止まり

続々と降りてくる中には

FBIのロゴ入りポロシャツを

着ている人もいる。

そして映画でよく見るような

黄色に黒の文字で書かれた規制線テープを

敷地の周りに張り巡らせる。

やっぱり本物だった。

 

ストーリーの大半の部分で登場するのは

リアリティと2人の捜査官。

そして3人の会話がほとんどを占めている。

 

家宅捜索の手順

家に誰かいるのか?

一人住まいなのか?

家に武器はあるのか?

白シャツ、短パン、スニーカーの

普通のどこにでもいるような女性。

でも銃器がいくつかあってちょっと驚くが

実は彼女は元軍人。

特殊部隊に同行したくて

空軍を名誉除隊。

 

今は語学の特技を生かし

諜報関連会社と契約している語学専門官。

英語に翻訳する仕事をしていた。

 

スーパーで買った食品を冷蔵庫に入れたいと

家に入ろうとした彼女を制止し

家の中の安全を確認してから

入ることを許される。

 

この時点で彼女がやったことは

当局がつかんでいるが

そのきっかけや

仲間や黒幕がいる可能性も。

 

彼女と捜査官2人は

邪魔されない奥の部屋で話を始める。

他の捜査官は家の中を捜索する。

 

取り調べというと

いい刑事と悪い刑事にわかれ

ひとりが脅し

ひとりがかばって見せたりするが

2人は終始穏やかで

座らなくても大丈夫かとか

水を飲むかとか

時には飼い犬の話をしたり。

 

決して脅すことはなく

高圧的でもないのは

FBIの心理作戦なのだろうか?

いつもの映画やドラマで見るそれとは

だいぶ雰囲気が違う。

 

細かいやり取りは本編を見ていただくとして

最初は何のこと?という感じの表情が

核心を突く質問に焦りの表情に変わっていく。

演技の事はよくわかりませんが

表情だけで彼女の心情がわかります。

モデルになった事件は

彼女のニュースがTVで流れる。


彼女は2つの顔を持っている。
空軍を除隊したヨガ講師の顔、
不審な理由で中東に執着する者の顔。

ニュースのタイトルは
NO BALL FOR ACCUSED NSA LEAKER

直訳するとNSA情報漏洩容疑者、ボールはなし

NSA=アメリカ国家安全保障局

NO BALLはクリケット用語で

不正な投球を意味するそうです。

 

ドナルドトランプ氏が

ヒラリークリントンと

大統領の座を巡って戦った

2016年大統領選でのこと。

 

ロシア政府がトランプ氏に有利になるよう、

ヒラリー陣営にハッキングを仕掛け、

選挙戦に介入していたというもの。

トランプ氏とロシア政府が

共謀しているという疑惑に発展した。

 

ロシアの選挙介入の証拠があれば
精査して掲載しますというネット記事を見て

アクセス権を持つリアリティは

国家機密をニュースサイトにリークした。

 

彼女の職場では多くの人が

この情報を見ているのに

誰も声を上げない。

 

彼女の逮捕理由は就業規則違反。

5年の刑は極端に長いと言われている。
それは明らかに委縮ムードを作ろうとしている。
声を封じ闇に葬るため。

不正を発見してもそれを公にする行為を

けん制するための見せしめでもあった。

 

彼女はリークを認め手錠をかけられて

FBIに連行された。

保釈請求をくり返したが

そのたびに却下され続け、
スパイ活動法に基づき起訴された。

4年服役後監視付きの保釈に。

 

彼女の言葉
極秘と知っていたが

私は米国市民に仕えると誓ってもいた。

 

元軍人の彼女は国に忠誠を誓い

国を守ることを第一に考えていた。

自国を外国の手から守るための行動であり、

軍人としての義務を果たすため

職務違反と知りつつあえて機密を漏洩した。

 

奇しくも彼女の名前はリアリティ。

もし、選挙戦の結果が違っていたら

彼女の処遇も変わっていたかもしれない。

 

自由の国アメリカ。

言論の自由も認められている一方、

一歩間違えれば国家反逆罪に問われる。

アメリカの自由も、けん制されている。