
ザ・タワー
Amazonprimevideo字幕版で
2025/8視聴
1時間29分
フランス映画
原題も同じ
ただしフランス語なので
La tour
漆黒の闇
朝6:00ころ、外は漆黒の闇。
季節によっては
まだ暗いことも有る。
だけどそんなんじゃない。
窓を開けても何も見えない。
ふつうなら他のビルや、街灯の灯りで
様子が分かるが
まるで黒く塗りつぶしたように
何も見えない。
携帯は圏外。
テレビも砂嵐で何も映らない。
窓の外に物を投げると
消えてしまう。
外に出ようとすると
人間も消えてしまう。
まだ建物内から出ていなかった片足だけが
スパッと切られたように残っている。
生きるためには
概要には団地と書かれているが
日本のそれとはちょっと違う。
会話からわかるのは8階かそれ以上。
中廊下になっている。
この状態がいつまで続くのか。
水や食料もいつか尽きる。
災害なら数日で救援物資が
届くかもしれないが
外の世界と遮断されている以上
略奪行為が起きるだろうことは
目に見えている。
日本のマンションや団地は
鉄の扉だが、ここは木の扉。
バールで簡単にこじ開けられる。
危険な予感しかしない。
白人は白人同士で
アラブ系、
アフリカ系、
それぞれの人種同士で
結束を固める。
ここには想定150人が
暮らしている。
そして、あまり素行が
宜しくない人たちの様です。
7階,8階にはギャングが住んでいるらしい。
ただ、まっとうな人でも
こんな状態でいれば
・・・食料も水も尽き
何の情報も入ってこない状態が続けば
おかしくなってくる。
1ヶ月、1年、2年、5年・・・
彼らが生き延びるためにしたことは・・・
アシタンが語るストーリー
ここの住人のアシタンは
騒動後に、ここで生まれ、
両親が殺された男の子と
暮らし始める。
男の子にせがまれ、
彼女が語るライオンの話。
ある男、ライオンが
エサを食べるところ見たいと思い
子犬を隠して動物園に入り
ライオンの檻の中に
子犬を入れた。
ライオンは子犬に近づき
臭いを嗅いだが
食べようとはしなかった。
ライオンが寝ようとすると
子犬はライオンにすり寄り
脚の上に頭を乗せて寝た。
ある日子犬が病気になり
死んでしまったが
ライオンは子犬を食べなかった。
子犬が死んだとわかると
ライオンは檻に体当たりして
壊そうとした。
夜は子犬と一緒に寝て
死んだ子犬を前脚の間に挟んで
5日間その姿勢で子犬を守るように
抱いていた。
建物を覆っていた暗闇は
やがて建物にも入り込む。
3階から下は闇に覆われた。
いづれは建物すべてが
飲み込まれるだろう。
アシタンが面倒を見ている
男の子が
ライオンの話の後に聞いた。
「死ぬってどんな感じ?」
「何も感じない!」
5年以上こんな状況下で
暮らしていたアシタンにとっては
生きることに対しても
何も感じなくなって
しまったのかもしれない。
闇がライオンで
子犬は住民たちの事だろうか?
なかなかエグいストーリー
住民たちの民度がエグイ
生きて行くための手段がエグイ
5年間?それ以上?
こんな状態でまだ生きることに
執着している様子がエグイ
そして、闇の理由も解決しないまま
終わってしまう結末がエグイ