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生きることって楽しいを見つけることじゃない?

9人の翻訳家 囚われたベストセラー

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画像はAmazon.co.jpより引用

オープニングは火事の場面から

Amazonprimeで視聴したフランス映画です。

冒頭のフランス語を聞いているだけで

何だか心地良いリズム感。

 

そして火事の場面が逆再生されて

川むこうからの引きの画面に。

 

という事は、エンディング火事なんだろうな?

という推理が当たっているかどうかは

自分で答え合わせしてください。

 

集められた翻訳家

原題はles Traducteurs

直訳すると翻訳家たち。

ここでちょっと疑問が。

囚われたのは翻訳家ではなく

ベストセラー。

ベストセラーは好評で

大部数売れた本の事。

 

この答えも最後にわかります。

 

タイトルを見れば

9人の翻訳家が何かするってわかるよね。

なにかというより翻訳するってわかるよね。

 

デダリュス三部作の完結編。

その出版権を手に入れた出版社の社長は

世界同時発売をするために

翻訳家を集めたわけですが

著作権侵害を防ぐため彼が講じた策は

翻訳家たちをフランスの彼の家に呼び

そこで快適な隔離生活・・・

いわば優遇された軟禁状態の中で

仕事をさせることです。

 

バスルーム付きの寝室は

助手が言うには

彼女のアパート全体の広さですって。

 

インターネットは禁止

スマホは没収

毎朝各国の新聞が届き

仕事の後は

見るのに一生かかる映画のコレクションも

楽しめます。

 

朝食は8時

昼食は1時

夕食は9時

 

昭和の社員食堂みたいなのじゃありませんよ。

シェフが目の前で肉を焼き

炎がボワーッみたいな感じの。

 

朝食は良いとして

昼食は12時

夕食は7時

にしていただけないでしょうか?

 

ただ9時から8時までが

仕事の時間と決まっているので

そうなっちゃうんだね。

社長は時間に厳しいそうです。

休日は日曜日。

 

そして、なんとボーリングまでできる。

4レーンもありました。

勿論室内プールも有ります。

 

各自には20ページの原稿が渡され

翻訳して、夜それを提出。

翌朝次の20ページが渡される。

 

全3巻480ページを一カ月で翻訳し

残りの一カ月で推敲を行う。

 

9つの机が並べられ

そこで一斉に仕事をする。

原稿とPCは仕事部屋から持ち出し禁止。

喫煙所に行く時はロシア人の監視者が

同行する。

 

外見は普通の家ですが

巨大なシェルターの中で

管理された生活が始まります。

 

なんか怖いんですけど。

 

2か月後、社長がある人物に会いに行く

相手は誰だかわかりませんが

(場所はシークレット)

この相手がこれからの展開の

カギを握る人物なんだよね。きっと。

 

そう思った人はもうすでにこのシナリオに

飲み込まれています。

私たちの心理を突いたこの流れも

やられた感が有ります。

とんでもない理不尽な状況

9人の翻訳家たちは

かなりいい条件で

集められたのだと思います。

それに飛びついたのは

それぞれの事情があっての事でしょうが

ある事件から彼らはとんでもなく理不尽な状況に

追い込まれてしまいます。

まさかの中盤で

映画の面白いところは

予想外の展開が起こるところです。

いわゆるどんでん返し。

それが中盤で起きます。

 

ここまで見てきた私たちは

この社長に対し

怒りにも似た感情を覚えます。

まさにそれに乗じたかのように

どんどん種明かしがされ

小気味いいまでのその計画に

ワクワクしてしまいます。

映画だから上手く行くという発想は禁止です。

どんでん返しは1つだけじゃない

社長の狂気が露呈したある事件。

その種明かしだけでは

このストーリーは終わりません。

終盤で、もしかしたら・・・。

そのカンはたぶん当たっていると思います。

想像と実際のストーリーが

リンクして、そしてすべてが解ります。

 

1時間45分という短さなので

間延びせずに引き込まれます。

本当に面白い!

Amazonprimeで視聴(2022/2)

 

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