不滅の女
Amazonprime字幕版で
2024年4月視聴
1時間41分
1963年の映画です。
原題:L'IMMORTELLE(不滅の)
ヌーヴェル・ヴァーグ最大の異端児と言われる
アラン・ロブ=グリエ監督の作品
(フランス人)
ヌーヴェル・ヴァーグはフランス語で
新しい波。
旧来の映画作法の打破を試み、
ストーリーにこだわらず、
映像の主体性を重視する。
代表的なところでは
ゴダールなどがあげられます。
※ヌーヴェル・ヴァーグ云々は
私の知識ではございません。
ググりました。
舞台はイスタンブール
イスタンブールに行くので
それに関連した映画を
探しました。
いくつか興味があるものを
見つけたのですが
入会しているサブスクで見られるのは
これだけなので選択の余地はない。
古すぎる
勿論モノクロフィルムです。
この時代としては斬新だったのでしょうが
60年以上たった今の感覚からすると
なんかピンとこない古さを感じます。
演技がもの凄く不自然に感じるのは
あえてそれが狙いなのか?
それとも当時はこんなだった?
例えばベリーダンスを鑑賞するシーン。
大勢の男性たちは微動だにせず
まるでクローンのように
(顔は違うのだけれど)
同じ表情なのが
一周回ってコントに見えてしまう。
フランスとトルコの関係
教師として赴任してきた男。
なぜか名前を呼ばれることは無かった。
送られてきた封書のあて名が
アンドレとなっていたので
それが名前だと思う。
彼はトルコ語が話せないフランス人。
道を尋ねた相手はフランス語が話せる、
ギリシャ人(自称)の女性。
アンティーク屋の主人は
フランス語を話し、
値段を聞いた時の通貨が
リーブル。
リーブルは昔のフランスの通貨です。
16世紀にフランス・オスマン同盟が締結され
軍事・外交・経済での連携が
なされていたそうです。
つまりトルコとフランスは
深いつながりが有ったようです。
謎の女
レイラと名乗るその女性、
本当の名前は
ラーレ・チューリップ
嘘臭い!
時々?デートで
モスクを訪れたりもするけれど
彼女は家を教えない。
そして突然音信が途絶える。
何とかして彼女を探そうと手を尽くしますが
彼女の名前はルシールというらしい。
この人に会えばわかる。
わからないがあの人ならわかる。
ある人はルシールじゃなくラーレだという。
彼女の容姿や髪の色も
会う人ごとに違う事を言う。
結局よくわかりません
彼女が言った言葉。
ここは想像の世界よ
あなたが見たモスクは
今にも崩れる。
夢に見たあの船も
沈みかけている。
最初からやり直さないと・・・
それがテーマなのでしょうか。
語られていない部分を
想像力で埋めて行く作業が
難解過ぎます。
眠い時に見たら絶対寝落ちします。
変わらないたたずまい
イスタンブールの歴史地区と言われる
旧市街に点在する、
ビザンティン建築のモスクは
建設当時からの姿のまま
今に至っています。
ヨーロッパサイドとアジアサイドを結ぶ
フェリーから見える
ボスポラス海峡沿いの
ドルマバフチェ宮殿や
あちこちに見えるモスクのドーム型の屋根や
空高くそびえるミナレットも
ずっと変わらずにそこで時代を見てきました。
私が見てきたイスタンブールとは
ちょっと様子が違います。
難解の解釈は様々ですが
かなり理解不能な難解さに
チャレンジしてみませんか。