
母が入居しているホーム限定情報
公営の老人ホームでも
それぞれの設備などが違うと思いますが、
母が入居している民間の
介護付き有料老人ホーム限定で
どんなセキュリティーになっているかを
お話ししたいと思います。
バリアフリーなどの当たり前なことは
省きます。
建物の出入り
建物はL字型の外見はマンション風です。
ベランダに洗濯物が無いだけで
一見普通のマンションみたいです。
玄関前の敷地が広いのは
訪問診療の車や
リネンなどの業者の搬入搬出の
トラックが出入りするからだと思います。
※個人の洗濯物は
ホームでやってくれますが
シーツなどの寝具は業者が。
勿論、車で来た家族の
駐車スペースも十分あります。
(都心、駅から5分の住宅街)
時間外用にブザーも有ります。
ウイーンって開く自動ドアが有り、
受付で名前を書いて
そこでスリッパに履き替えます。
館内はスリッパですが
入居者は危ないので
ルームシューズ的な物を履いています。
その先のガラスの扉は
暗証番号で開くので
スタッフに依頼して開けてもらいます。
帰る時も同じです。
エレベーター自体が呼べないので
勝手に1階に行くことはできませんが
万が一そうなっても
外には出られないようになっています。
ロビーの内側の扉は
自動では開かないので。
エレベーター&階段
1階から上に行く時は
普通のエレベーターと同じですが
居室の階から乗る時は
同じようにスタッフに暗証番号で
呼んで貰わないと乗れません。
扉付きの階段室も有り
スタッフは基本そこを利用していますが
その扉も暗証番号で
開閉する仕組みになっています。
私がいる中で知っている範囲では
入居者がどこかに行っちゃったなんてことは
ありません。
誰かの部屋に入っちゃうなんてことも
ありません。
たまーに、部屋の場所が
わからなくなる人もいるようです。
部屋番号の下に
大き目の入居者の写真が
有るので(任意)
それも目安にはなります。
エレベーターには
開く時間を延長できるボタンも有ります。
ベッド
ベッドは病院によくあるような
高さや、角度(頭部,足部)を
変えられるタイプで、
転落防止の柵が半分ついています。
ヘッドボードは木製で
パイプの部分はベージュ。
そこが病院っぽく無くていい。
マットレスの下には
センサーのシートが敷かれていて
ベットの上にいるかを
事務所のモニターで
確認することができます。
ベッドの高さも30cmまで下げられるので
安全です。
30cmまで下げられるのは
いちばんいいヤツだって
スタッフさんが言っていました。
コールボタン
病院と同じように
スタッフコールがついついます。
トイレにも同じく。
スタッフは全員ピッチ(みたいなの)を持っていて
コールにも応答できるし
自力で来られる人には
食事の時間を知らせて
食堂に呼んだりもできます。
コールボタンを押すと
ドアの外側のランプが点灯しますので
喋れなくても大丈夫。
ただ、スタッフも忙しいので
しつこく頻繁にしょうもないことで呼ぶと
オオカミ少年になってしまう可能性もあります。
ベランダ
外見は普通のマンションのように見えると
書きましたが
よーく見ると、ベランダに
一戸毎の区切りがない。
車椅子2台が優に通れる広さがあり、
周回できるように繋がっています。
ただベランダのサッシは
片側がロックされ
もう片側は10cmくらいしか開きません。
つまりベランダに出ることはできません。
空気の入れ替えくらいはできますが
これも危険防止だと思います。
共有部分の食堂にも
ベランダはついていますが
ここも多分同じだと思います。
なぜか食堂のカーテンは
いつも閉めたままです。
陽は入るのですが外は見えない。
向かい側はマンション。
覗かれないようにしたいのか
見たくないものが
見えないようにする配慮?なのか
その理由を聞いたとて
反論する気はないので
あえて聞きません。
ロック
居室のドアと、トイレのドアは
内側からロックできるようになっています。
万が一ロックして
開けられなくなっても大丈夫。
トイレのドアはネジみたいなところを
コインやスプーンの柄などで回すと
開けることができます。
居室の扉は鍵がないと開きません。
(内側からは施錠出来ます)
不特定多数が出入りする場所ではないので
誰も鍵はかけませんが
スタッフ以外に入られそうと心配して
施錠する人もいるようです。
ちなみに扉はスライド式で
前後に開けるドアではありません。
これもぶつからないようにという
リスク回避の為でしょう。
おまけ
食事に出てくる魚は
全部骨取りなので安心です。
誤飲などの危険があるので
家族や介護者がいない時は
居室での食事は禁止です。
これもホームによって違うと思いますが
トイレットペーパーとティッシュは
料金に含まれています。
洗面所の手を拭くタオルもホームのもので
出入り業者の名前が入っています。
ゴミ箱も備え付けで
それに被せたり
トイレで使用済みの
リハパンやパットを捨てるレジ袋も
束でもらえます。
スタッフはトイレの介助時
ポリの手袋をはめています。
自分の子供のオムツ交換は
素手でやっていましたから
私は自分の親だし、素手でやっています。
ただ、背中に痒みどめの薬をつけたり
足や腕に保湿剤をつける時は
手袋をします。
薬品は素手で触りたくないから。
その手袋も箱でくれます。
ここのホームでは車いすも
無料で貸してくれます。
Amazonで見ると
とてもお安い物も有りますが
購入の際は実際に座ってみて
安定性などを吟味した方が良いそうです。
車椅子は区役所などでも
貸し出ししていますので
先ずそういうので試してみるのも
いいと思います。
オプションに関しては
入居先を選ぶ上で
第一条件ではありませんが
聞いてみるのもありですね。
ベランダのサッシに
補助鍵をつけることで
開き具合を調整することは
一般家庭でも可能ですが
介護対象の老人を一人だけおいて
家を空けるのは心配です。
本人の気持ちとしては
家にいることが一番だと思いますが
セキュリティー部分で見ると
安全対策はよく考えられているようです。
それでも事故は有る
いちばん多いのが骨折だそうです。
母のように介助が必要な場合は
逆に安全なのですが
自力でできる人が
トイレなどで転倒したり
車椅子をロックしていなくて
手を付いた時に動いて転んだり。
「今行くからじっとしてて」と
スタッフの声が聞こえてきたりします。
だんだん衰えてくる現実と
自分のできる事とのギャップが
認識できなくなるのだと思います。
スタッフも、危険回避のために
色々声をかけていますが
認識力も記憶力も衰え
マンツーマンで介護はできないので
万全の策を施していても
100%ではないことは
認識しなくてはいけませんね。